19日、石原慎太郎氏と亀井静香氏が日本外国特派員協会で会見を開き、アメリカ大統領選挙において共和党候補指名を確実にしているドナルド・トランプ氏に対し「意見交換」を申し入れたことを明らかにした。本日付でトランプ氏の事務所に書面を送付したという。
今回の取り組みは亀井氏が企画し、石原氏に持ちかけたという。
亀井氏は「アメリカがまさにエゴむき出しの状況になろうとしていることに危惧を覚えております。トランプ氏が大統領になられて、それから日本の事を知り、世界の事を知ったのでは手遅れであります。それでこの際、会談をして、率直に世界の情勢、また日米関係等について話をしたいと考えました」と趣旨を説明。
石原氏は快諾した理由について「(亀井氏は)君もいい歳だし、どうせ死ぬんだから、最後に、お国のために働いたらどうだと提案してくれた」「私もクレイジー・キャット、トランプもクレイジー・キャットということで、喧嘩したらいいじゃないかと」と説明。
「おそらくトランプはアメリカ大統領になるでしょう。しかし、あまりにも日本のことを知らなさすぎる。私が"日本の歴史をもっと勉強しなさい"、鬼龍院花子のように、"なめたらあかんぜよ"と言いに行こうと思います」と冗談交じりにぶち上げた。
白人が優位の時代は終わった
さらに「力を失っていくアメリカが一番大事にしなければならないのはヨーロッパではない。中国やロシアとのパワーバランスからいっても、それは日本しかない」と日米同盟の重要性を訴え、トランプ氏が日本の核武装について言及したことに対しても「核武装しようと思ったら瞬間的にできますよ。ですけど、私はもうその時代じゃないと思います。アメリカが開発し始めている新しい戦略兵器、日本がこれを作ろうと思ったら簡単にできます。今更、顰蹙を買いながら核兵器を持つ必要はない。もしトランプが持てと言うなら、アメリカのどこかで核爆発実験をさせてくれるんですか?」と疑問を呈した。
テロのきっかけを誰が作ったのは誰か
「私は警察官時代、テロ・ゲリラと戦う総指揮を執っておった男です。そうしたものが起きるのには必ず原因があるんです。イスラムの人たちも、ある日突然やるわけではない。宗教上の理由だからといって、突然やるわけではない。きっかけがあるんです。そのきっかけを誰が作ったのか。
大国が自国の権益を守るため、伸ばすために中東等に介入しておるのが原因だと思いませんか。自分たちの都合の良い勢力にそこを支配させる。使ってダメになるとやっつけちゃう。大国が土足で中東に乗り込んでそういうことをやってきた結果です。
"世界の警察官"という美名の下で、後進地域で強盗をやっているんじゃないでしょうか。そういう点を反省して、内政は不干渉、自主独立に任せる、そういうことを大国はやるべきじゃないですか。トランプ氏にはそういうことを申し上げたいと思っています。」とコメントした。
オバマ大統領は広島で謝罪を
「なにも私の兄が原爆で殺されたということだけで申し上げているわけではおりません。反省もされない、謝罪もされないんであれば、もうおいでいただかないで欲しい。それをされないでおいでいただくとすれば、凶悪な、残虐な、そうした戦闘行為をした国の現在の代表が、我々の前に見せ物として姿を表すのか!
私はオバマ大統領をある面で評価しております。もし謝罪をされない、そういうことであれば、おいでいただくのはおやめに鳴ったほうがいいように思います。もし見物に来るんであれば、お辞めになられた後お越しください。私も歓迎します」と力を込めた。
以下、配布された「申し入れ書」の内容。