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    2016年05月

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    「避難所・避難先では、困っている女性を狙った、性被害・性暴力などが増加します」――。熊本市の男女共同参画センター「はあもにい」が、2016年4月に発生した熊本地震で、いまなお避難所生活を送る女性に向け、こんな内容の啓発チラシを作成し注意喚起を行っている。

    チラシの中では、「男の人が毛布の中に入ってくる」「授乳しているのを男性にじっと見られる」など、過去の震災時に起きた性被害の事例を紹介している。実際、こうした災害時の性被害を避けるため、避難所では「ピンクや赤色など一目で女性と分かるような格好は避けるべき」だと指摘する専門家さえいる。

    見て見ぬふりをして助けてくれない

    避難所で、夜になると男の人が毛布の中に入ってくる(20代女性)
    更衣室をダンボールで作ったところ上からのぞかれた(13~16歳女子)
    避難所で成人男性からキスしてと言われた。トイレまでついてくる(6~12歳女子)

    熊本市男女共同参画センターが熊本地震を受けて作成したチラシの中には、1995年の阪神淡路大震災と2011年の東日本大震災で報告された「避難所での性被害の事例」が紹介されている。

    さらに、取り上げられた例の中には、周りの女性が性被害に気づいているにも関わらず、「(男性が)若いからしかたないね」として見て見ぬふりをして助けてくれなかった、というケースもあった。

    チラシでは、こうした目を引く実例を取り上げつつ、避難所で生活する女性に対して「単独行動はしないようにしましょう」などと注意喚起。周囲の人間に対しても、「見ないふり・知らないふりをせず助け合いましょう」と協力を求めている。また、チラシの下部には熊本県警や区役所の福祉課など、10か所の相談機関の電話番号も掲載されている。

    男女共同参画センターの総務管理課は16年5月2日のJ-CASTニュースの取材に、今回のチラシを作成した理由について、

    「女性への注意喚起はもちろんですが、避難所の運営者側に対しても、こうした性被害についての実態を知ってもらい、注意や配慮を行って頂くように訴える意味合いが強いです」

    と話す。また、避難所での性被害に目を向けたのは、震災を受けて実施した全国の女性会館等へのヒアリングで、震災後に発生する性被害の実態について説明されたことがきっかけだという。

    避難所は「女性が性被害を訴えにくい雰囲気」

    男女共同参画センターは、「本震」が起きた4月16日の翌日からチラシ作りを開始し、22日までには配布を行っていた。行政と連携して避難所での掲示を進めているほか、センターの職員も15か所以上の避難所を直接訪問し、チラシの配布や声かけ運動を実施しているという。

    避難所の性被害について、防災アドバイザーの岡部梨恵子さんは16年4月16日に更新したブログで、「被災してすぐにやってほしいのは、 女を捨てること」だと指摘。性犯罪の被害を受ける確率を減らすため、ピンクや赤色など一目で女性と分かるような格好は避けるべきだと具体的なアドバイスを送っている。

    また、NPO法人「女性と子ども支援センター ウィメンズネット・こうべ」の代表者は取材に対し、「避難所では、女性が性被害を訴えにくい雰囲気ができるケースがある」と話す。

    続けて、阪神淡路と東日本の2つの震災時に避難所を訪れた経験があると述べ、

    「阪神淡路の際には、避難所でのセクハラを報告した女性が『加害者も被災者なんだから、大目に見てやりなさい』と周りに言われたという話を耳にしました。また、東日本の時には、授乳室や更衣室の用意がない避難所があったのですが、食の問題や被災し建物の応急処置などが優先される状況の中で、女性が声を上げることができなかったそうです」

    と当時の状況を語る。その上で、こうした災害時の性被害対策については、「避難所や災害支援団体の運営に、女性が携わること」「災害発生前の段階で、女性の視点を加えた防災計画を立てること」の2点が重要だと改めて強調している。

    16年5月2日現在、熊本県内の避難所で生活している人は、なお2万557人いるとみられている。

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     カリスマモデルとして絶大な人気を誇り、今や芸能界での“美の象徴”のポジションを得ている佐々木希。

     昨年はアンジャッシュ・渡部建との熱愛も取りざたされたが、以前には「麻布十番祭り」にてくわえタバコでビールを飲みながら男と歩く姿を目撃されるなど、“カワイイ顔して実はヤンキー”だったのは、業界関係者の間では有名すぎる話だ。

    「秋田出身の彼女は、中学に入ると急にグレ始め、せっかくの色白秋田美人から日焼けした金髪ガングロのギャルへと変わっていったといいます。その後はヤンキー街道まっしぐら。中学生になるとほとんど学校に行かなくなり、たまに来ると机でずっと寝ていた。出席日数が足りなくて卒業もギリギリだったようです」(芸能記者)

     すっかりヤンキーに目覚めた彼女には、とんでもない武勇伝があるという。秋田に取材に行った写真誌記者が言う。

    「地元の祭りの夜に行われる女同士のタイマン勝負、髪切りデスマッチ出場です。殴る蹴るに加え、激しい掴み合いのケンカに佐々木は勝利。負けた女の子は、制裁としてみんなの前で髪を切られてしまったそうです。今でも秋田の元ヤンたちの間では、この一件は語り草になっていますよ」

     そんな佐々木はアメリカの情報サイトが発表する「最も美しい100人」に選出されたこともあるが、テレビ関係者によると、彼女の顔の「ある部分」が話題になることがあるという。

    「雑誌や広告写真では画像が加工されて消されていますが、ドラマやバラエティに出演した際の彼女を注視してみると、右目の下にハッキリと傷が見えるんですよ。それが元ヤン時代のケガではないかと憶測を呼んでいます」

     今の彼女にとっては若気の至りなのか、それとも名誉の勲章なのか‥‥。

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    秋田県出身の有名人といえば、プロレスラーのアポロ菅原が有名だが、美人女優として活躍している佐々木希(28歳)も忘れてはならない。十年に一人の逸材ともいえる美貌なのはもちろんのこと、あえて素人っぽさを残したドラマ演技、元ヤンキー的な仁義とスジを通す義理人情の厚さ、そのすべてが彼女の魅力といえるだろう。

    ・被災者たちの心の癒やしと喜び
    そんな佐々木希が、熊本地震で甚大な被害を受けた被災地に現れ、ボランティア活動をしていることが判明した。芸能人が被災地に現れるとストレス発散と自尊心を保つため「売名行為だ」「不謹慎だ」「やめたまえ」などと怒り狂う人が多数いるが、少なくともボランティア要員として活躍しているのは確かであり、被災者たちの心の癒やしと喜びになっているのは間違いない。

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    ・総合体育館で炊き出しに参加
    現に、佐々木希は被災地で子どもたちやファンと交流し、気軽に撮影や握手にも応え、多くの被災者を癒やしている。まさに、有名人だからこそできる「癒やしの方法」を実践しているのだ。佐々木希は地震の被害が特に大きかった益城町に出向き、総合体育館で炊き出しに参加し、「人力」としても活躍したようだ。

    ・佐々木希と会った人たちの声
    「むり。かわいすぎて」
    「益城の総合体育館に佐々木希が来てたー!」
    「佐々木希とchayが益城総合体育館に!! 牛丼を配りに来てくれた まじ、かわいいー」
    「めっちゃ可愛いしいい匂いだったわ」

    ・人に夢を与える佐々木希
    被災地で佐々木希と交流したひとりは「佐々木希可愛すぎたー 有名人とか忙しい中熊本の為に来てくれるけんほんとすごいとおもうわー! 自分がもし有名になってもなれんでもこんな大人になりたいな」と、Twitterに感動の気持ちを書き込みしていた。人を助けると同時に、人に夢を与えている佐々木希。まさに彼女の魅力が成せるワザといえよう。

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     4月8日にAKB48を卒業した高橋みなみが26日、東日本大震災の復興へ新たなボランティアの形を提案する社会貢献型の音楽イベント「RockCorps supported by JT 2016」の開催記者発表会に登場。しかし、現場では「元AKB48」という肩書の“使用禁止令”が通達され、集まった記者たちを失望させていた。

    「この日、囲み取材前にPRスタッフから、高橋のことについて『福島県の話を聞く際、AKB48としてではなく、高橋みなみさんが行かれた際のお話という形で……』や、『AKB48はもう卒業されています。過去のお話であったとしても、“AKB48時代に”といった質問はご遠慮ください』とした上に、ついには『元AKB48という表現をお控えいただければ』と、執拗にAKB48と表現をさせないようにしようという雰囲気でした」(ワイドショー関係者)

     実は、AKB48を卒業した直後のほかのメンバーでも、手のひらを返したかのように“元AKB48”の肩書を使わないよう指令が出ていたようだ。

    「以前、前田敦子や秋元才加も卒業後、ちょうど今回の高橋のようなタイミングでのイベントで『元AKB48』の肩書にしないでほしいと言われていました。特に秋元の現場では、このことに不服だったのか、ある記者が編集権を主張し、どうするのかは編集の問題と声を荒らげて抵抗、PRスタッフが萎縮してしまうという事態も起こっていました。過去にそんな事例があったため、記者たちは『散々AKB48の顔として売ってきたのに』『たかみな、やっぱりお前もか』と、いままで高橋に好感を持って接していた記者たちからは、残念がる声が上がっていました」(同)

     AKB48の高橋みなみとして被災地を訪れ、勇気付けられた被災者もいたはずだが、ソロで歌手としての活動になった瞬間にそれが“なかったこと”になるというのは、さすがに、いかがなものか。

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     NHKの朝ドラ「あさが来た」のヒロインで人気者になった波瑠(24)が、ドラマの撮影中、母親に「やめたい」と相談していたことをブログで明かし、話題になっている。

     一斉に報じられたからか、直後に「決して『あさ』という役をやめたいと思ったわけではありません」とつづり、釈明したものの、人間不信に陥り、精神的に追い詰められていたことを次のように明かした。

    〈ささいな事の積み重ねで人を信用できなくなり、それを何度か経験しているうちに、誰にも何も話せなくなり、挙句に誰かと目を合わせるのも怖くなった時間すらありました。そのなかで感じた孤独や不安は、思い出すだけで今でも涙がでてきて、わたしのなかで卒業できていない感情です。女優を続けていくことが、こんな気持ちになることにつながってしまうなら、わたしは女優を、ずっとはやっていけないと思ってしまったのです。その気持ちからの、遠くにいる母へのやめたいというメールでした〉

    つづき>>
     

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     前大阪市長の橋下徹弁護士が1日、ツイッターで、公用車問題に揺れる東京都の舛添要一知事が、危機管理上の理由を持ち出し「公用車は動く知事室」などと反論していることに「舛添さん論理破綻」と指摘した。

     舛添氏は昨年4月から約1年間で計48回、ほぼ毎週末に公用車で神奈川県湯河原町にある別荘に行き来していた。会見で、セキュリティー上の問題や、危機管理上の連絡態勢も備わっていることを理由に「公用車は動く知事室。危機管理上も問題ない」などと釈明した。

     これに対し橋下氏はツイッターで「危機管理上、公用車利用を正当化するなら、(公用車利用が認められていない)湯河原から自宅までも、それに休日もプライベートも全て公用車を利用すると堂々と主張しないといけないね」と指摘した。

     橋下氏は、これまでも自身の首長経験から「湯河原に毎週行くのは自由」と舛添氏が東京を離れることに危機管理上は問題ないと主張し、「でも公用車はダメ」と別荘通いに公金が使われた問題において釈明が必要と唱えていた。

     しかし、舛添氏が公用車使用の理由に危機管理上問題を持ち出したため「舛添さん論理破綻」と、この理論構成ではツッコミどころが増えることを指摘したようだ。

     橋下氏は、これまでも「舛添さん、意地になり過ぎ。会見は無理筋。早く有能な舛添さんに戻って!」とツイート。高額出張費問題に関しても「警護上の理由でのスイートルームはダメ。ファーストクラスもダメ」と投稿していた。

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     熊本で発生した地震の影響で放送延期となっていた、安倍晋三首相出演分のフジテレビ「ワイドナショー」(日曜前10・00)が1日に放送された。

     ダウンタウンの松本人志(52)と安倍首相は今回が初対面。番組終盤のフリートークでは、松本が安倍首相に「大統領は誰がいいですか?」と直撃。安倍首相が苦笑いを浮かべながら「おそらくアメリカの大統領のことをおっしゃってるでしょうけど…その質問には、お答えを差し控えさせてもらいます」。スタジオ内には大爆笑が沸き起こった。

     一方、安倍首相は松本に「最近こんな楽しいことがあった、ということはありますか」と“すべらない話”を要求。まさかの質問に松ちゃんは「ノーコメントで」と返した。

     松本から「(今回の出演者の中で)1番政治家に向いている人は誰ですか」と聞かれると、安倍首相は自信ありげに「指原さん」と、HKT48の指原莉乃(23)の名を返答。「言いたい放題言っているようだが、決して超えてはいけないところは超えない」と説明。指原は得意げに「頑張らせていただきます」と返した。

     政治家向きと認められた指原は安倍首相のコーナーを終えて「(安倍首相が)目を見て話してくれたから、何回も。うれしかったです」と笑顔。松本からは「安倍さんが話している時の、指原の寄って行き方とか、ホステスみたいだな」と突っ込まれた。

     実際に政治家になるかどうかについては「自分の人生にあまり自信がないので、やめておきます…ホコリが多いので」と出馬を否定。これを聞いた「南海キャンディーズ」山里亮太(39)は、「すごいよね、それ言っちゃってもアイドルグループで人気があるって」としみじみ。松本も「不思議な人やね~」と話した。

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     患者が自らの体内に毒薬を入れ、自死に至る。自殺幇助(ほうじょ)が合法化されているスイスで、ジャーナリストの宮下洋一氏は、スイスの自殺幇助団体ライフサークル代表のプライシック女医(58)に「色んな人を取材し、様々な考えに触れなさい」と取材協力を約束された。『SAPIO』(2016年5月号)掲載の宮下氏のルポルタージュから、あるスウェーデン人女性の死に立ち会った部分をお届けする。

     * * *
     前号(『SAPIO』2016年4月号)で紹介した英国人老婦の死から1週間を経た2月上旬、またしても、女医から取材機会を与えてもらった。今度はスウェーデン人女性、68歳。

    「これだけは、はっきりと言えるわ。まさかこの年齢で死を迎えるなんて、考えたこともなかったって。それ以前に病気とは縁がなかったんですもの。けれど死が怖いんじゃないのよ。この耐えられない痛みとともにじわじわと死んでいくことが、私には恐怖なの」

     2015年9月、スペイン南部のリゾート地・マルベージャで余暇を過ごしていたヨーレル・ブンヌは突然、背中の痛みに襲われた。CT検査を受けると、膵臓(すいぞう)癌が見つかった。余命はわずか半年と宣告された。

     バーゼル郊外にある田舎町にひっそりと佇む高級ホテルの一室に、夫のアンデルス・ユーブリンク(72歳)と滞在していた。翌朝の8時半、英国人老婦と同じ場所で、プライシック女医による自殺幇助が予定されていた。

     この瞬間から、彼女に残された人生は、約16時間。この夫婦と私とで3人だけで面会することになった。とにかく、冷静に振るまい、溢れる自然の感情に身を任せよう。そう自分に言い聞かせ、部屋のドアをノックした。

    「待っていました」

     夫のユーブリンクが穏やかな笑顔でドアを開け、手を差し出した。ダブルベッドの上には、痩せこけたブンヌが、ひざを曲げて体を横に倒していた。

     重たそうな右手をこちらに出し、そっと握手を求めてきた。顔には微笑みがなかった。初めての挨拶でニコリともしないヨーロッパ人を、私はほとんど見たことがない。

     まずは、どこに腰掛けたらいいのか戸惑った。ベッドの手前だと、彼女が上体を起こさなくてはならない。そんな私を見かねたのか、「好きなところに腰掛けていいわよ。私は動くと激痛が走るので、この格好を維持したいだけなの」とブンヌは気づかってくれた。

     
     40年前、ブンヌとユーブリンクは知り合った。2人は共に元産婦人科医で、中東の都市を転々としながら、仕事に明け暮れる日々を送った。数年前に退職し、病が見つかるまでは2人はスペイン南部のセカンドホームで、贅沢な時間を過ごしていたという。会ってから、まだ体勢を一度も変えていない彼女が力なく、口を開く。

    「私たちの国は、世界的な福祉国家なのに、人間の死については、議論にもならないわ。宗教色の濃い国ではないですから、倫理的な問題でもないはず」

     モルヒネを使用していたため、取材時の痛みは「10段階に分けると3」だという。しかし、翌朝、ユーブリンクは、「あなたが帰ってから朝まで痛みがあって眠れなかった」と明かしてくれた。この時のブンヌの状態は、20mを歩行することさえやっとで、食後は吐き気と腹痛に悩まされていたのだった。彼女の病状に鈍感だった私は、用意していた問いを一つずつ訊いていった。

     明日、本当に死んでもいいんですか? 私の質問を聞き終える前に、ブンヌは躊躇(ちゅうちょ)せず、きっぱりと答えた。

    「もちろんよ。私自身の死ですから。なぜ、あと2か月も耐え難い痛みを我慢して生きなければならないの。耐え抜くことによる報酬でもあるのかしら」

     ブンヌが、プライシック女医の運営するライフサークルのメンバーになったのは、2015年11月で、その3か月後には、こうして希望が実現した。

    「とにかく、この痛みから早く逃れたい。痛みが私の体を侵食していくの。元医師として、どんな結末が待っているのか、良く分かっているつもりよ」

     元医師として、いや、この時は患者として、彼女は訴えたいことがあった。

    「患者の痛みを和らげる緩和ケアが各国で主流になっていますが、私の意見では、まったく無意味だと思う。それは単なる嘘でしかない。この痛みを和らげることなんてできませんから。特に私の癌は、とても不愉快な痛みです」

     
     時刻は、午後5時半を回った頃だった。鮮明なオレンジ、赤、紫の空が窓辺に輝く。私はブンヌに訊くべきことがあった。これが多くの場合、安楽死や自殺幇助を妨げる要因に繋がることを、先週旅立った英国人老婦から学んだからだ。子供はいますか?

    「ええ、43歳の長女と、40歳の長男がいます」

     このホテルに?

    「いいえ」

     スウェーデンに残っている?

    「はい」

     ブンヌは、何も付け加えることなく、イエスかノーの返事をした。親子関係に、やや冷たい空気が流れている気がした。英国人老婦は、「子供がいたら違った決断をしていたかもしれない」と話していたが、ブンヌはどうなのか。

    「私は大丈夫よ。子供たちもね」

     彼女は、あまりにも冷静だった。

    「2人には、すでにスウェーデンで別れを告げてきました。この決定は、私の個人的なものだと思っているんです。死ぬ私の姿を子供たちに見てほしくはない。夫だけに、私の最期の顔を見つめてもらいたいのです」

     長男とは、長年仲違いで、顔を合わせる機会もほとんどなかったという。しかし、この死を選択したことを伝えると、長男は理解を示し、以前にはなかった母親へのサポートを始めた。長女については、口にしようとしなかった。私も敢えて訊くのをやめた。

     横で見つめる夫のユーブリンクにも、問いかけたいことがあった。彼女の病を知った時、どんな思いでしたか?

    「単なる冗談だと思いましたね。私が嘘だと笑っても、彼女の表情が変わらなかった。それは、とてもショックでした。この病気はとにかく先が短い。どうしたら良いのか、分からなかった。医師だったから理解できるはずなのに、身近の人間だとそれができないんです」

     どうやって乗り越えたのですか?

    「時間ですよ、ええ、時間。時間が私を苦しみから救ってくれたのです。でも、もっと長く一緒にいたかったなぁ」

     夫に背中を向けた状態のブンヌが、その瞬間、うつむき加減で囁いた。あまりにも小さなかすれた声だった。

    「私もよ……」

     
     もう一つだけ、頼みたいことがあった。写真を撮らせてくれないか、と。一瞬の逡巡のあと、それが何かの役に立つのであれば、と承諾してくれた。

     ブンヌは正面写真を拒んだ。4か月間で体重が60kgから43kgに激減し、「痩せこけた自分」を写してほしくなかった。それでも必死に上体を起こして、夫の肩に寄り添うように横を向いた。ユーブリンクが彼女を横目に微笑んだ。死にゆく妻との最後の写真で、夫は笑っている。

     私が戸惑っていると、

    「いいのよ。私たちは、40年間、苦しい時も、いつも笑って生きてきたのだから。最後まで彼の笑顔を見たいわ」

     約束した1時間だけの取材時間が過ぎていた。2人だけの最後の時間を、私が奪ってはならない。ユーブリンクとは翌朝、彼女が「深い眠り」に就いた後、朝食を一緒に取ろうと決めた。

     ブンヌには、写真や会話内容の使用を許可してもらうためのサインが必要で、これから用意すると告げると、「明日はもう死んでいるから、サインできないわよ」と返された。

     返事に困った私は非礼にも、笑ってしまった。そのすぐ後に、彼女自身も微笑んでくれた。私は、荷物をまとめ、2人に手を差し出し、別れを告げた。ブンヌは、ただ、無表情で私に告げた。

    「グッバイ」

     翌朝8時半、同じアパートの中で、自殺幇助が行われた。私は前回とは異なり、アパートの中に招かれなかった。最期を看取るのは夫だけであってほしいという。午前8時半から10時まで、私は、町中の喫茶店で時間を潰した。

     ユーブリンクは、一体どんな表情で現れるか。泣き崩れるか。いや、こういうことだってあり得るのではないか。ブンヌが自殺を断念し、まだ生きているということも。携帯が鳴る。

    「ハイ、ヨーイチ、終わりました」

     女医だった。いつもの淡々とした話し方だ。私が、指定された喫茶店に向かうと、赤いジャンパーを着た女医がいた。その横に、夫の姿を見つけた。

    「すべてが本当にうまく行きました」

     やや疲れた表情でそう答えたユーブリンクは、手元にあったチョコレートケーキを頬張っていた。私が想像していたよりも、落ち着きがあるようだった。彼が、女医に話しかけた。

    「妻があなたに知り合えてよかったと思っています。この死に方を選んだのも正解だったと、今は考えています」

     女医は、その日の夕方にもう一人のスイス人患者を幇助する予定があると言った。カプチーノを飲み干すと席を立ち、喫茶店を後にした。しばしの沈黙の後、私は彼の顔を覗き込んだ。

    「私は大丈夫ですよ。こうなることは、覚悟できていましたから」

     ストッパーを開けた時、彼はブンヌの手を握り、お互いに涙を流したという。彼女が喉元に異変を感じた時、「これで最後よ」と、夫を見て囁いた。

     奥さんに最後、何と伝えましたか?

    「きみはこれから長い睡眠に入るんだよ。楽しい人生をありがとう。またどこかで会おう。愛しているよ、と……」

    ●みやした・よういち/1976年、長野県生まれ。米ウエスト・バージニア州立大学外国語学部を卒業。スペイン・バルセロナ大学大学院で国際論とジャーナリズム修士号を取得。主な著書に『卵子探しています 世界の不妊・生殖医療現場を訪ねて』など。

    ※SAPIO2016年5月号

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     女優の広瀬ずすが29日、都内で行われた二部作の主演映画の後編「ちはやふる‐下の句‐」の公開初日舞台あいさつに出席。サプライズで続編製作が発表され感激のあまり号泣したことを各メディアが報じている。

     報道をまとめると、原作漫画の作者である末次由紀さんからの手紙で続編の製作が明かされると、広瀬は思わずだけがへたり込みその後感激のあまり号泣。涙をぬぐいながら「これで最後じゃないんだね。がんばります!」と意気込んだという。

    「すずの“プロ意識”に監督以下製作サイドが惚れ込み、続編の製作を決意したようだ。前編の『上の句』は興行収入が14億円とそれなりにヒットしていることも続編製作を後押ししたのだろう」(映画ライター)

     相変わらずノリに乗ってる広瀬だが、「好事魔多し」というべきか、今月に入り突如ネット上に中学時代に撮影されたと思われる、彼氏らしき男性との“キスプリクラ”が流出。大した騒動にはならなかったが、その奔放な“裏の顔”を発売中の「週刊新潮」(新潮社)が報じている。

     同誌によると、モデルとしても活動する広瀬はもともとイケメン好きで、以前、連ドラで共演したことがある年上のモデルにアタック。そのモデルは付き合っていた彼女と別れ広瀬と交際したというが、広瀬は数か月で飽きてフってしまったという。

     また、表向きは気取ったところがなく、収録現場では若手芸人とも気軽にLINEを交換。しかし、芸人から届いたメッセージを「キモーい」と一蹴し、ケラケラ笑いながらブロックしてしまうこともあるというのだ。

    「最近、この手の話が多く出るようになって来たが、半分、売れっ子の広瀬に対するやっかみもあるのでは。事務所は広瀬に対して、ふるまいに気を付けるように忠告した方がよさそうだ」(芸能記者)

     売れれば売れるほどゴシップ記事が増えそうだ。

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     4月末でフジテレビを退社した加藤綾子アナウンサー(31)が30日、午後11時過ぎに同局のブログで局アナとしての最後のあいさつを行った。

     「いつも見てくださった皆さま」というエントリーで「本日をもってフジテレビアナウンサーを卒業致します。本当に本当にありがとうございました」とあいさつ。視聴者、アナウンス室の同僚、スタッフに感謝の言葉をつづり、「形は変わりますが、引き続き全力で頑張りますので、どうぞよろしくお願い致します」と今後の活躍も誓っていた。

     フリーとしての初仕事は1日、生放送の同局系「スポーツLIFE HERO’S」(日曜午後11・15~)。メンタリストのDaiGo(29)をスタジオに迎え加藤のメンタル面の強さなどを“解説”される場面も期待できそうだ。

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